演劇集団アクト青山:テアスタ(冬)『近代能楽集〈破〉』 2018.12.12㈬ PM15:00 千歳烏山 アクト青山アトリエ 冷たい風が、コートの襟元から忍び込む昼下がりの千歳烏山を、演劇集団アクト青山テアスタ(冬)『近代能楽集〈破〉』を観る為に急ぐ。 アトリエに入ると、フロアの真ん中に十字に組まれた舞台があるだけ。今まで観た演劇集団アクト青山の舞台の中で、一番シンプルな舞台装置だけれど、この十字架型の舞台の上で織り成されるのは、今まで観た演劇集団アクト青山の舞台の中で、観終わった後にいつもの様な観劇ブログを書くのが難しい舞台。 観終わった後に、思った事は、“凄い”の一言に尽きた。凄いもの観てしまったというしかない程に、凄く面白い、なのにそれを言葉にするのが難しい。説明するのではなく...2018.12.16 03:30観劇記
Dangerous Box:『罪』 2018.12.8㈯ PM14:00、12.10㈪PM18:00 浅草六区 ゆめまち劇場 真冬の冷たい空気が、すっぽりと街を包み込む中、浅草六区ゆめまち劇場に、Dangerous Box『罪』を観る為に足を運んだ。 Dangerous Boxの舞台を観ると、いつも目と耳が足りないと思い、1度観るともう一度みたくなるのだが、いつも仕事の都合で観られるのは1度しか観られないのがもどかしかった。 1ヶ月間の休暇中の今回、初めて2回観ることが出来て、1度目には気づかなかった事に気づき、面白さも感じるものも深くはなったものの、2回観てもまだ、目と耳が足りなく感じ、3度4度と観たくなったほど好きなぶたいとなった。 Dangerous Boxの...2018.12.15 06:33観劇記
芸術集団れんこんきすたvol.30:『Gloria』 2018.12.9(日) AM11:00 中野 中野HOPE 真冬の冷たい風に、首を竦める日曜日の朝、中野の駅に降り立ち芸術集団れんこんきすた第30回公演であり、公演中に主宰の中川朝子さんの40歳という節目を迎える舞台、『Gloria』を観に駆けつけた。 『Gloria』は、「ドイツ随一の世界的スター」であり、戦前より敢然とナチスを否定し、ヒットラーの誘いさえ撥ねつけ、脚に百万ドルの保険をかけたとも「百万ドルの脚線美」「世界で最も魅力的な女性」とも謳われながら、地位も名声も投げ捨て、ただ一人、ヒットラーに否を突きつけ、ナチスに挑み戦った事を、「あれは、私の生涯で唯一つ価値のある行い」と言った女優、マレーネ・ディートリッ...2018.12.14 06:53観劇記
ナインコンプレックスプロデュース:『えんとつ町のプペル』 2018.12.6(木) PM19:00 仙川 せんがわ劇場 暮れなずむ空を見ながら、自宅から一駅の仙川駅から程近いせんがわ劇場へ、劇団おぼんろのわかばやし めぐみさんが演出、おぼんろ主宰の末原拓馬さんが脚本を担当した、ナインコンプレックスプロデュース『えんとつ町のプペル』を観る為に向かった。 西野亮廣さんの絵本『えんとつ町のプペル』を原作に、劇団おぼんろ主宰の末原拓馬さんが脚本を書き、わかばやし めぐみさんが演出をしたこの物語は、『おまえがその目で見たものが真実だ』という、主人公ルビッチ(古賀瑠さん)に父ブルーノ(中山夢歩さん)が言常に言っていた一言を軸にして描かれている。 舞台中央に築かれたカラフルなゴミの山、エキストラシート...2018.12.13 06:20観劇記
時代絵巻AsH特別公演其の参:『水沫~うたかた~』 2018.12.5㈬ PM19:00 池袋シアターグリーン BOXinBOX THEATER 夜の藍に染められて行く池袋の街を、高山タツヤさんの出演される、時代絵巻AsH特別公演其の参『水沫~うたかた~』を観る為に足を運んだ。 物語は、『平家物語』でお馴染みの長門国・壇ノ浦の戦いを軸に描かれる。栄枯盛衰、『奢れる平家は久しからず』と言われた平清盛のあの壇ノ浦の戦いの平家側から見た平家にとっての壇ノ浦の真実が描かれている。 時の移ろいに追われ、栄華を誇った者たちが漂う西果ての海に、知将・平知盛の「見るべき程の事は見た」声が響き渡り、穏やかに事を観る者、悲嘆する者、諦め得ぬ者、奮迅する者、同じ平家の血を引く兄弟、一族、仕えるものの中で...2018.12.12 06:06観劇記
劇団現代古典主義:『王様と魔術師ベイコン』 2018.12.1PM18:30 代田橋 劇団現代古典主義劇場 1ヶ月間の休みに入った初日。夜の蒼に染まる空を眺めつつ、代田橋の劇団現代古典主義のアトリエに、劇団現代古典主義のTHE 4th floor seriesvol.4『王様と魔術師ベイコン』を観に赴いた。 THE 4th floor seriesは、舞台上を複数場面に分割して同時間の枠で別の物語を同時に進行するという劇団現代古典主義オリジナルの演劇手法同時進響劇(どうじしんこうげき)を用いて、シェークスピアを始め古典の名作、古典劇を原作の時代背景や風俗は残したままで、身近にわかりやすく脚色、再構成して世界の古典の名作や古典劇を70分に凝縮し、4階にある劇団現代古典主義の劇...2018.12.11 06:56観劇記
演劇集団アクト青山:テアスタ・オーロvol.6『報い』 2018.11.23㈮ PM18:00 千歳烏山 演劇集団アクト青山アトリエ 前日の曇天が嘘のように、麗らかに晴れた勤労感謝の日の夕暮れ、千歳烏山のアクト青山のアトリエに、演劇集団アクト青山テアスタ・オーロvol.6『報い』を観る為に居た。 アトリエに入り、左手最前列の真ん中の席に着くと、目の前には扇状に開いて置かれた銀イロに光る美しいトランプとアンティークな置時計らしき物と、小さな古びた呼び鈴が置かれたマントルピース風の家具がある。 その右横には、水差しとグラスの置かれた年代物の台、その斜め前には、二客のティーカップとガラスの灰皿が置かれた小さなコーヒーテーブルと使い込んだ背もたれのない四角い一人用ソファーが向かい合わせに置かれ...2018.12.04 13:07観劇記