芸術集団れんこんきすた:『れんこんきすた芸術祭』~ショー&ライブ編②~


 引き続き、27日の『Musical&Dramatic』
 小松崎めぐみさんの空から、硝子の粒が降り注ぐような澄んだ、美しい歌声に、木村美佐さんの凛として、静やかで、儚いダンスの共演から始まった『Musical&Dramatic』。
 春の薄紅色の花の精が、花片となり咲き誇りはらはらと散って行くように見えて、それが、一人の女性の胸の内で燃え盛り、やがて、静かに散ってゆく恋の切なさに耐える儚い姿に重なって見えた。
 澄んだクリスタルのような歌声から、一変して、激しく、紅い焔を宿したような胸を貫くような、夜の女王のような小松崎めぐみさんの歌声に聴き惚れる。
 小川麻里奈さんと中川朝子さんのダンス。宝塚の娘役のような、華やかで軽やかな小川麻里奈さんのダンス。指先の神経の通り方がとても美しい小川麻里奈さん。伸ばした指先のしなやかな美しさに見惚れ、ドレスでの中川朝子さんとの華やかなダンスは、贅沢なレビューショーを見ているよう。
 中川朝子さんのソロダンス、木村美佐さんのダンス、中川朝子さんと小松崎めぐみさん、中川朝子さんと木村美佐さんのデュエット。いずれも、美しく、切なく、華やかで見惚れ、聴き惚れた。
 このコスチュームで、ソロパートを踊る中川朝子さんを観ていて、20年位前に観た『ボレロ』を踊るシルヴィ・ギエムを思い出し、中川朝子さんの姿と重なった。胸に迫る切なさと、ギエムの『ボレロ』を観た時に感じた、心が震えて、涙が込み上げて来るような高揚感を感じた。

 ミュージカルナンバー~映画、舞台のナンバーまで、艶やかで、華やかで、心ときめく『Musical&Dramatic』だった。

photo/文:麻美 雪

麻美 雪♥言ノ葉の庭

昼は派遣社員として仕事をしながら、麻美 雪としてフリーのライター、作家をしています。麻美 雪の詩、photo short story、本や音楽、舞台など好きなものについて、言葉や作品を綴っております。

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