PhotoStoryGallery:『けなげ』

 ひっそりと咲く昼顔。

 凛とした一輪の花の後ろに、薄紅色の小さな花と寄り添うように、身を潜めて咲く、昼顔の花。

 どちらもけなげで、どちらもほんのりと切ない。

 守るものを持たぬひとり凛と立つ昼顔も、守るものを持ち、そっと寄り添って身を潜める昼顔も、どちらもいい。

 ひとりの女の中に持っている顔とその昼顔は似ている。

 ひとりでも生きられるけど、寄り添うよう人もいて欲しいと願う。

 欲張りと人は言うかもしれない。

 けれど、それでもそれぞれを緩やかに表わして咲く昼顔を、私はけなげに思ってしまう。

photo/文:麻美 雪

麻美 雪♥言ノ葉の庭

昼は派遣社員として仕事をしながら、麻美 雪としてフリーのライター、作家をしています。麻美 雪の詩、photo short story、本や音楽、舞台など好きなものについて、言葉や作品を綴っております。

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