休憩を挟んで、第2部の始まりは、4本の短編芝居の中で、唯一の再演『Le Matin‐ル・マタン‐vol.1』で上演した、 観た人はわかるあの『○スター・ドーナッツ』を舞台にした伝説のドーナッツ・ショップ店員アサカさんが登場する、コミカルな短編『I’m mister donut!』。
新しく入ったアルバイトのアサカさんを、マニュアルに沿って、しっかり教育しようと張り切るドーナッツ・ショップ店長ナカガワさん(中川朝子さん)に、ドーナッツの種類を教えて貰っているうちに、どんどん妄想が暴走してゆくアサカさん(朝霞ルイさん)の絶妙に可笑しいやり取りで、続いてゆくコミカルなお芝居。
『ポン・デ・リ○グ』と『エンゼル・〇レンチ』で、そこまで勝手に妄想が広がるのかと言うくらいのアサカさんの暴走ぶりに、「ええーっ!」ってなるナカガワさんの表情の対比の妙が笑いのツボを刺激されて、笑いが止まらない。
会話の妙、言葉の掛け合いで、じわじわと笑いが込み上げてくる可笑しさ。
ナルシストショップ店員のアサカさんのとトングでドーナッツを取る時のそこまで、ポーズを決めるかというポーズがお昼の回と夜の回で違っているのも、両方観た人だけのお楽しみ。
笑い転げているうちに、自然な流れで芝居からClassの『夏の日の1993』へと、流れ込み、アサカさんが、歌いながら『ポン・デ・リ○グ』を歌いながらトングで掴み、朝霞ルイさんのソロパートが終わると同時に、1口齧るのを見た時の店長ナカガワさんの「えっ!食べたよ」っていう表情に、会場が笑いで沸き立つ。
ここからが、私が一番ツボに嵌って好きなシーンの、『エンゼル・〇レンチ』を人差し指に通したアサカさんの指先に、『ET』のあの場面のように、指先を合わせたナカガワさんの人差し指にスーッと滑り落とした『エンゼル・〇レンチ』をナカガワさんがひと齧りする場面にひたすら笑い転げた。
夜の回は、ルイさんのひと齧りが大きくて、朝子さんとユニゾンで歌うパートもモゴモゴしながら、しっかり歌っているのがさすがなのだけど可笑しい。
この短編は何も考えず、ひたすら楽しんで、笑えるのが好き。また、Le Matinをやる時に、やって欲しい。
コミカルな中川朝子さんと朝霞ルイさんを観られるのは、この『Le Matin‐ル・マタン』だけ。
この後、お召かえしつつ『○スター・ドーナッツ』では、おかわり自由の珈琲も売っている繋がりから『コーヒールンバ』などを歌い、第2部、そして、『Le Matin‐ル・マタン‐vol.2』最後の短編『Aurora~1year after』へと続いてゆくのですが、それはまた明日へと続きます。
文:麻美 雪
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