『朝の月』

 薄紙のような、儚い朝の月。

 夜と朝の混じり合う狭間。

 夜と朝の指先が、触れる束の間の交差。

 背中合わせの朝と夜の刹那の逢瀬。

 溶けてゆく夜を抱く朝と、溶けてゆく朝を照らす夜。

 夜の指先を放ち、明けてゆく朝の月。


photo/文:麻美 雪

麻美 雪♥言ノ葉の庭

昼は派遣社員として仕事をしながら、麻美 雪としてフリーのライター、作家をしています。麻美 雪の詩、photo short story、本や音楽、舞台など好きなものについて、言葉や作品を綴っております。

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