あの夏に散った命は 72年前の8月9日。 沢山の大切な命が散った、あの日もこんなに暑かったのだろうか。 72年前の今日、長崎に原爆が投下された日。 老人も若者も子供も大人も、男の人も女の人も、いや、まだこの世に生まれくる前の母の胎内に宿った命を一瞬にしてうばったあの夏の日。 子供の頃から、目を背けたくなる程の酷い現実だけれど、夏になり、広島、長崎の原爆投下、終戦の日が近づく度に、テレビで放送される原爆の事実や戦争の記録を母は、私たちに見せるようにしていたし、何故戦争がいけないのか、戦争を二度と起こさない為にも、きちんと描かれた映画や小説やドラマ、ドキュメントも、年齢に合わせて段階を踏んででも見て、読んで、聞いて触れた方がいいという考えだったから、子供...2017.08.09 05:06エッセイ
エッセイ:『モネの空』 時折、ふと窓の外を見ると、出逢うことが出来る空の色。 一年の内にも、そうそう頻繁に遭遇することは無い、不思議で美しい空の色。 印象派の絵のような、淡さを秘めた夕焼けの色。 一言で表すなら、モネの色。 モネの絵のような、幾重にも折り重なった薄紅色が、少し離れてみると、そのものの形を柔らかく現れてくるような、繊細で温かで、ほんのりと強さがある。 こういう空の色を、私は密かに『モネ色』と読んでいる。 時折、ふと、見た窓の外や、見上げた空が、モネ色の空だと、訳もなく嬉しくなる。 モネ色の空。 春は優しく、夏は少し激しく、秋は儚く、冬は切ない色に見える、モネ色の空。photo/文:麻美 雪2017.07.15 01:48エッセイ