ひっそりと咲く昼顔。
凛とした一輪の花の後ろに、薄紅色の小さな花と寄り添うように、身を潜めて咲く、昼顔の花。
どちらもけなげで、どちらもほんのりと切ない。
守るものを持たぬひとり凛と立つ昼顔も、守るものを持ち、そっと寄り添って身を潜める昼顔も、どちらもいい。
ひとりの女の中に持っている顔とその昼顔は似ている。
ひとりでも生きられるけど、寄り添うよう人もいて欲しいと願う。
欲張りと人は言うかもしれない。
けれど、それでもそれぞれを緩やかに表わして咲く昼顔を、私はけなげに思ってしまう。
photo/文:麻美 雪
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