『紅い花』

 紅い花が胸に咲く。

 血のような真紅の哀しみが滴る花が....。

 堰き止める術も無いまま、蒼ざめてゆく心。

 血の気のない横顔。

 色を失くした唇。

 何も映らない瞳。

 力無く崩れ折れる軆。

 人知れず、夜の闇に、今宵も緋い血を流し、私の胸に紅い花が花開く。


photo/文:麻美 雪

 

麻美 雪♥言ノ葉の庭

昼は派遣社員として仕事をしながら、麻美 雪としてフリーのライター、作家をしています。麻美 雪の詩、photo short story、本や音楽、舞台など好きなものについて、言葉や作品を綴っております。

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