昨日の昼下がり、下北沢のdress roomに、幻想芸術集団 Les Miroirsの11月に再演される『アルラウネの滴り 改訂版』のプレイベント、『アルラウネの館』に行って参りました。
少し急な階段を上り、扉を開け中に一歩踏み入れると、黒い花の模様が這う葡萄酒色の壁に『白雪姫』に出て来そうな飾彫りの施されたらフレームの大きな鏡が掛かり、窓には真紅や白いレースのカーテン、天井には美しく、煌びやかなシャンデリア、葡萄酒色の柱には、羊か山羊かの首がかかっていたり、怪しげな物がぽつりぽつりとテーブルとソファーの間や壁にあったりとデカダンス漂う、正に、『アルラウネの館』が眼の前に広がっていた。
フリードリンクだったので、アイスコーヒーを選び、予約特典の『アルラウネの館』に必須の乃々雅ゆうさんの手に成る仮面の中から、気に入ったものをひとつ頂き、ソファーへと腰を下ろす。
点々と配置されたテーブルのひとつには、『アルラウネの滴り』の中にも登場するスカートカードや脚本執筆に使用した本などが置かれていたり、まるごと『アルラウネの館』。
『アルラウネの滴り』に出演されるキャストが役の扮装そのままに、お客さまをおもてなしして下さる、とっても贅沢な時間と空間。
『アルラウネの館』には、カスパルの朝霞ルイさん、フローラの乃々雅ゆうさん、エーヴェルスの高山タツヤさん、オリヴィアの武川美聡さん、アルマの麻生ウラさんがいらしておりました。
基本は、キャストの方たちとゆっくり歓談。
その間、間に、カスパルさんによる『アルラウネ』の花のについてのお話しや、配布された朝霞ルイさんの手による、わかり易く纏まられた『アルラウネの滴り』と舞台となった18世紀バイエルンの年表に沿っての話しなどがあるという、贅沢なイベント。
去年、『アルラウネの滴り』の観劇ブログを書く時に、少しだけ毒草と言われる『アルラウネ』についてしらべたのですが、この日のお話を聞いて、『アルラウネ』のこと、18世紀バイエルンとカール・テオドール(バイエルン選帝侯)の事などがよく解り、面白く、11月の『アルラウネの滴り』を観るのにとても役立つと共に、観るのが更に楽しみなったイベントでした。
まだ、若干人見知りの尻尾を引き摺っている私は、ずっとお話したいと思っていた高山タツヤさん、麻生ウラさん、武川美聡さんと間近で見るとあまりに素敵過ぎて内心ドキドキしていて、あまりお話し出来なかったのが残念でした。
この日も、嬉しいサプライズがありまして、隣りに座っていた方が、私のブログを知ってらして下さり、朝霞さんとお話している中で、『麻美さんですか?』と気づいてお声をかけて頂き、私のブログを知って下さっている事が嬉しく、『ああ、書いていて良かった』と思ったひと時でした。
キャストの方とこんなにゆっくりお話し出来る機会はなかなか無いので、贅沢で愉しい至福の時間を過ごした一日でした。
文:麻美 雪
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