1年半ぶりの東中野のバニラスタジオ。
劇団おぼんろファン、末原拓馬さんファンにはお馴染みのバニラスタジオ。
あれから1年半、昨日は、芸術集団れんこんきすたの主宰中川朝子さんと幻想芸術集団 Les Miroirs主宰の朝霞ルイさんのおふたりのユニット、Le Matinの第2回目のイベント『Le Matin‐ル・マタン‐vol.2』を観に行って参りました。
『Matin』はフランス語で『朝』。
中川朝子(ともこ)さんの『朝』と朝霞ルイさんの『朝』で、『Le Matin』。
Le Matinのイベントは、去年の11月に初めて上演されたのですが、仕事や予定が重なって、観に行けなくてとても残念だったので、今回観られて本当に嬉しかった。
中川朝子さんから、「ぜひ、麻美さんに観に来て頂きたい」と『かつて、女神だった私へ』の時と同じ、とても丁寧なメッセージを頂き、折に触れ、劇団おぼんろと同じ頻度で芸術集団れんこんきすたと幻想芸術集団 Les Miroirsの事を友人、知人に進める程好きなおふたりのイベント、お昼の回に駆けつけました。
あまりにも楽しかったので、お昼の回が終わった瞬間に、夜のお席があるか確認してその場で予約し、夜の回も観て来ました。
お昼も夜も構成や演目は一緒なのですが、微妙に動きや仕草、(台詞も少し違っていたような気が)、間合いが微妙に違っていて新鮮な気持ちで観られました。
セットリストもこんなに素敵。Le Matinのカラーが紫なので、菫を始め紫のお花があしらわれています。
このイベントは奥村千里さんの4本の短編の芝居と歌で構成されていて、飲食と動画以外は、マナーモードでの写真撮影大歓迎、サイリウムや会場で売っている2人の写真を貼った団扇を振ったり、黄色い歓声OK。
私も、会場で赤のサイリウム(150円)を買い、3年前の東方神起の東京ドームコンサート以来の赤のサイリウム(因みに東方神起の日本のファンクラブBigeastのカラーも赤)を振って来ました。
この日は歌あり、短編の芝居あり、芝居もコミカルからシリアスまで、幅広く、歌もふんだんに挟まれ歌われていたので、何となくおふたりの衣装の色で芝居や歌の順番を覚えたいたのですが、歌の順番や曲名全てを覚えられなかったので、順番が前後したり抜けているかも知れませんがお許し下さい。
去年の1~3月まで、毎月1回、劇団おぼんろの主宰の末原拓馬さんが、此処で単独公演『ひとりじゃできねぇもん』を観に来て以来の久しぶりのバニラスタジオに一歩足を踏み入れると、真っ白な壁の前に、白い衝立、その両脇に中川朝子さんと朝霞ルイさんの衣装が掛かったポールが1本ずつ据えられている。
セットらしいセットは何も無い。中川朝子さんと朝霞ルイさんの紡ぎ出す空間と世界が、舞台のセットそのものとも言える。
『すみれの花咲く頃』で始まった『Le Matin‐ル・マタン‐vol.2』。一瞬にして、宝塚を至近距離で観ているような男前二人の世界。
紫の薄靄が漂う世界、『Le Matin』の世界を色で表すと『紫』。
『すみれの花咲く頃』は、おふたりのソロパートも有りつつ、2人で歌う。中川朝子さんの歌も朝霞ルイさんの歌も、今回初めて聴いたけれど、おふたりともクールで甘い声なのだけど、それぞれの声から感じる色彩や質感、温度や馨り違っていて心地好く、歌も上手い。
次の『ミラキャット』は、中川朝子さんのソロ。
ダンスの振り付けもされる中川朝子さんのダンス、とにかくカッコイイ。後々、中川朝子さんのダンスのソロパートがあるのですが、踊りのキレは勿論なのですが、ダンスの線と動きのシルエットがしなやかでシャープでとても美しくて、見惚れて昼夜2回ともついつい撮るのを忘れる程で、折角のチャンスなのに写真が少ないです。
『ミラキャット』の歌詞の中に『鏡』が出て来るのですが、これは、次の幻想芸術集団 Les Miroirs(レミロワールのミロワールはフランス語で『鏡』のこと。)の朝霞ルイさんに掛かっているみたいと思いつつ聞き惚れる。
おふたりの声のことは、後々触れますが、もう、目の前は宝塚。特に、歌の最後のウィンクが思わず惚れそうになるほど男前で、会場の女性のハートをきっと鷲掴みにした筈。
此処で1本目の短篇芝居、『サンライズ・サンライズon Beach』。(お芝居はついつい集中し過ぎて写真を撮るのを忘れてます。)
これはコミカルな芝居。芸術集団れんこんきすたでも、幻想芸術集団 Les Miroirsでも、コミカルなお芝居は観られません。
Le Matinのもう一つのテーマは、普段の各々の劇団ではやらない事をやるなので、Le Matin出やることは、Le Matinのイベントのみでしか観られない物ばかり。
『サンライズ・サンライズon Beach』では、幻想芸術集団 Les Miroirsではクールで耽美でシリアスな男役の朝霞ルイさんの突然店を辞め、有名なビーチではあるものの、賑わっている浜辺と真反対の火サスで、犯人が犯行を告白するような崖を背にした場所で、インスタント焼きそばしか作れないのに、焼きそばだけを売る屋台を始めるもお客さんの来ないチャラついた元ホストルイさんが、ジワジワとした笑いを誘う。
ルイさんに泣きつかれ、屋台で焼きそばを作る後輩ホストの中川朝子さんのともちんとの絶妙に可笑しい。
アイドルになる以外のもう一つの夢、ひと夏の恋、アヴァンチュールをしたいと言うルイさんに『ルイさん歳は?』と聞くともちんに、『40』とルイさんが答える場面が個人的に好き。
とにかく可笑しくて、笑いっぱなしの『サンライズ・サンライズon Beach』から、歌へと続く。
此処で、中川朝子さんと朝霞ルイさんの『ジェットコースターロマンス』と『上海ハニー』歌が入り、朝子さんが着替えている間、ルイさんがおしゃべりで繋ぐのですが、夜の回は昼の回以上に滑らかなおしゃべり。
舞台で台詞以外のおしゃべりをするルイさんもLe Matinでしか観られない。
中川朝子さんの紫に因んだ歌、しかも演歌の『紫慕情(雨情?)』に次いで、朝霞ルイさんのソロ。
ルイさんの桑名正博の『セクシャル・バイオレットNo.1』が、艶っぽくてクールで、聞き惚れる。
衝立の後ろで着替え、次の短編芝居『Dawn Blood ~Mirage in Red ~』へと続くのですが、それは『Le Matin‐ル・マタン‐vol.2』②で。
photo/文:麻美 雪
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