中学3年の時、授業で二葉亭四迷が日本で最初にILove Youを「御大切に」と訳したと習った。
ILove Youという言葉が入って来るまで、「愛」という言葉も概念もなかった。惚れるだの、慈しむ、大事に思うという概念はあったのだろうが、「愛」という言葉もなかったのだから、「愛という概念」もないのは頷ける。
しかし、ILove Youという言葉を訳さなければならない四迷は、悩み抜いた末、「御大切に」と訳したというのだ。
「御大切に」という訳を私はいい訳だと思う。「愛」は好きな人、相手を思いやり、大切に思う事だから、この訳は「愛」の本質をついていると思うからだ。
この「御大切に」という気持ちに立ち返った時、自分のパートナーや恋人に感謝と優しさ、愛を感じる事が出来、「御大切に」という気持ちがあれば、連日ニュースで流れる陰惨な事件は起きないのではないだろうか。
今の時代だからこそ、この「御大切に」という気持ちを忘れてはならないと思うがどうだろうか。
文:麻美 雪
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