詩:『紅い花を摘んだのは』

 『紅い花を摘んだのは』


 紅い花を摘んだのは

 ワタシ

 あの人の心が

 知りたくて

 紅い花を摘んだのは

 あの娘

 ワタシの心を

 壊すため

 紅い花を摘んだのは

 あの人

 あの娘の企みも

 ワタシの想いも

 うんざりだったから

 紅い花を摘んだのは

 三つ巴の

 絡まりあった思惑

 後にはただ

 無残に散った

 紅い花びら

 傷つき合った

 恋が流した

 紅い涙

 紅い花を摘んだのは

 ワタシタチ

 紅い花の

 骸を遺して


詩:麻美 雪

 

麻美 雪♥言ノ葉の庭

昼は派遣社員として仕事をしながら、麻美 雪としてフリーのライター、作家をしています。麻美 雪の詩、photo short story、本や音楽、舞台など好きなものについて、言葉や作品を綴っております。

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