詩:『雨の幻』

 『雨の幻』


 窓を叩く雨に

 振り返れば

 色を失くした

 記憶が映る

 あの頃の熱情も

 譫言のように

 囁いた名前も

 耳朶に囁かれた

 熱に浮かされた

 戯言も

 全てあの夜に

 遺してきた幻

 あなたを

 愛したことさえも


詩:麻美 雪

 


麻美 雪♥言ノ葉の庭

昼は派遣社員として仕事をしながら、麻美 雪としてフリーのライター、作家をしています。麻美 雪の詩、photo short story、本や音楽、舞台など好きなものについて、言葉や作品を綴っております。

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